エディ・スリマン「サンローラン」クリエイティブ・ディレクターが3月31日付で、退任した。3月7日に発表した2016-17年秋冬ウィメンズ・コレクションが最後になった。同ブランドを傘下に持つケリングは「4年間の契約が終了し、ブランドの再編成の時期が来た」とコメント。フランソワ・アンリ・ピノー=ケリング会長兼最高経営責任者は「われわれはエディ・スリマンと『サンローラン』チームに大変感謝している。彼らはメゾンを成功の道に導いた」と語った。また、ケリングと「サンローラン」は後任については明かしていない。
エディはエコール・ド・ルーブルで美術史を専攻し、1997年に「イヴ・サンローラン(現サンローラン)」のファッションマーケティングアシスタントに就いた。その後デザイナーに昇格し、メゾンのアイコニックな「イヴ・サンローラン リヴ ゴーシュ オム」コレクションを手掛けた。2000年に同ブランドを退任し、「ディオール オム」のアーティスティック・ディレクターに就任した。07年に退任後、12年に再び「サンローラン」のクリエイティブ・ディレクターに就任し、グランジやロックミュージックといったサブカルチャーからインスパイアされたコレクションを多く発表した。
後任は発表されていないものの、業界ではアンソニー・バカレロ「ヴェルサス ヴェルサーチ」クリエイティブ・ディレクターという説が濃厚だ。