イタリア人デザイナーのマッシモ・ピオンボ(Massimo Piombo)が「エルメス(HERMES)」のテキスタイルアーカイブからサンプルを盗んだとされる問題で、フランス・リヨンの上訴裁判所は執行猶予付きの禁固3カ月の刑と1万5000ユーロ(約184万5000円)の罰金を命じた。さらにピオンボは5000ユーロ(約61万5000円)の損害賠償金と裁判費用2000ユーロ(約24万6000円)も課せられた。
フランス通信社(AFP)によると、同氏は2014年2月にリヨン空港でビンテージのファブリックサンプルを8点、靴下やジャケットのポケット内に隠し持っていた疑いで逮捕されていた。また、その直前にエルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)傘下のテキスタイル会社、ホールディング テキスタイル エルメス(HOLDING TEXTILE HERMES)を訪れていたという。同社は1924年に設立され、16世紀から現代にいたるまで、紙やテキスタイルのアーカイブを数千点所有している。「エルメス」だけでなく、世界中のファッションや家具ブランドと提携している。
エルメス・インターナショナルおよびピオンボからコメントは得られていない。なお、ピオンボが手掛けるブランド「MP マッシモ・ピオンボ(MP MASSIMO PIOMBO)」は一時期、ユナイテッドアローズが日本のディストリビューターを務めていた。
Joelle Diderich with contributions from Alessandra Turra訳 WWDジャパン編集部