ファッション

【パリ・メンズ速報】「ルイ・ヴィトン」は「幸せの国」から贈る最高級のぽっかぽかコート

 昨年は日本でも話題となった“幸せの国”、ブータン。2013-14年秋冬シーズン、「ルイ・ヴィトン」のメンズを担当するキム・ジョーンズは、雪山に囲まれ、動物たちと同居し、家族や信仰を大切にする国に思いを馳せた。


 ベースは、ミディアムグレーを中心とするセットアップ。随所にブータンの古い町並みや、冬の空を思わせるくすんだブルーのチェック柄などを加えているが、トレンドに呼応するかのように、シルエットは端正でシャープ。ストリート世代ながらラグジュアリーブランドで働くキムにとって、デビュー当時から大きな課題だったスーツの提案は、確実に完成度を増している。


 そこに加えたのは、ニードルパンチでレオパードを描いたビッグコート。カシミヤやミンクなど、「ルイ・ヴィトン」ならではの上質な素材にこの柄を同系色で控えめにのせて、男前なスーツだけでは表現しきれないキャッチーな要素を盛り込んでいる。中盤は、たっぷりのボアを使った、どんな雪山でも耐えられそうなポッカポカのビッグコート。ボアはバッグにも用いられた。


 終盤は、ブータンで古くから崇拝されているであろう信仰に基づいた、極彩色の民俗画を織りで描いたジャケットやコート、ナイトガウンなどのイヴニング。序盤ではシャープなスーツで緊張感あるモードを、中盤のアウトドアスタイルではボアで“ほっこり”感を、そして終盤のイヴニングでは(正直モチーフそのものは正直不気味なのだが)カラフルなハピネスを振り撒いた。洋服はもちろん、ショーの完成度が極めて高い。


【関連記事】

■ 【パリ・メンズ速報】「カラー」はリラックスの中にスポーツをプラス 

■ 【パリ・メンズ速報】「ヨウジ」流、ウィットに富んだ英国紳士

■ 【パリ・メンズ速報】「ヴァレンティノ」、チェックを重ねてメンズの極みへ

■ 【パリ・メンズ速報】「ラフ・シモンズ」のルーズとシックが融合したネオ・クラシック

■ 【ミラノ・メンズ速報】「フェンディ」はニードルパンチを駆使した上品な"山紳士"

■ 【ミラノ・メンズ速報】「ディースクエアード」はダンスホールの衣装にトレンドを詰め込んで


最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。