ファッション

【クチュール速報】圧倒的な手仕事と、王道のシルエットで「ヴァレンティノ」がクチュールを制覇!!

 先週のメンズに引き続き、「ヴァレンティノ」の快進撃が止まらない。マリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリの「ヴァレンティノ オート クチュール」が、王道のシルエットにのせる多様な装飾と、それを実現する圧倒的な手仕事でオートクチュール・コレクションのトップに躍り出た。


 正直、テーマそのものに新鮮味はない。花咲く庭園と、夢見る乙女。そして、シルエットも奇をてらうことなく、正々堂々。フィット&フレアを基調としたドレスや2ピースは、スクエアカットでデコルテを露出したり、反対にラッフルを寄せたハイカラーで禁欲的な雰囲気を漂わせたりしているが、どれも「ヴァレンティノ」の王道と言えるものだ。


 ただ、今回圧巻だったのは、そんなドレスにのせた、花の様々な作り方。純白のシルクオーガンジーには、豪華なレースをあしらったハンカチーフのようなコットンをオン。ウールのスーツには、チューブ状に丸めたシルクで花弁にも似た模様をプラス。ラッフル状のシフォンがカスケード(滝)のように下に連なるドレスには、総ビーズの花弁を一枚ずつ合間に張り付けている。


 その他、シンプルなドレスには花柄のギュピールレースを全面にのせたり、ヌードのドレスにはクロシェ編みの花を咲き誇らせたり、ミントグリーンのドレスにはシルクリボンを複雑に結び絡めることで花柄を描いたり。すべてのドレスが「花」にまつわる古典的クラシックなのに、すべてが異なり、またどれもコンテンポラリーに昇華されている。息を飲むほどの、圧倒的な感動に満ちたコレクション。クチュールの将来に対して安堵を覚えるほどの、淡いスペクタクルの世界が広がった。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。