現地時間の2月20日、ミラノ・ファッション・ウィークが開幕した。初日を飾った「アルベルタ フェレッティ」は、ブラックとホワイトのシンプルなカラーパレットでスタート。何段もフリルを重ねたホワイトのチュールドレスには、レースや刺繍、ブラック・ベルベットのリボンがあしらわれ、甘美な雰囲気だ。
初日に多くのブランドで見られた、裾に向かってボリュームが増すAラインのコートには、ビジューや花の刺繍があしらわれ、目を引く。ウールの厚さと立体裁断で作り上げたフォルムは、より構築的なシルエットを生み出している。その構築的なシルエットは、ミッドナイトブルーやパープルを基調としたAラインドレスやベルベットのセットアップドレスへと移行。後半は、肌が透けて見えるレースやフリルをあしらったブラックやホワイトのイヴニングドレスへ。数種類のレースやビジューを切り替えて配置することで、表情豊かに仕上げた。
アルベルタ・フェレッティが「自分らしいオーセンティックなアプローチにしたかった」と話すように、自分の力量を再確認するような、彼女の王道ともいうべき優雅でロマンティックなムードが漂うコレクションだ。一方でレース、フリル、リボン、ビジューなどのフェミニンな要素は、盛り込みすぎると重くなり、ともするとオーセンティックゆえに古典的に見えてしまう。そのバランスや引き算が重要だ。