毎シーズン、トレンドを凝縮しながらもブランドを象徴するペイズリー柄を用いて、クラフトマンシップあふれるコレクションを発表する「エトロ」。先シーズンは、ペイズリーを東洋風にアレンジして、オリエンタルな雰囲気が漂う洋服を提案したが、今シーズンは、“Tradition(伝統)”をキーワードに掲げ、クラシカルとスポーティなテイストをバランス良くミックスしたコレクションを披露した。デザイナーがイメージしたのは、「カテドラルのアーチ型の天井や、そこに描かれたルネサンス様式の建築装飾、ロシアの陶器など、旅する女性が行く先々で出合った伝統的なモノにインスパイアされて、自分のスタイルに採り入れていく様子」だという。伝統芸術にインスピレーションを得たデジタルプリントを多用したコレクションだったが、アイテム自体はスポーティかつクリーンに仕上げた。ミニマルなシルエットが特徴的だ。また、ピクセルの拡大図のようなサイバー柄を連続プリントしたアイテムも間に挟み、コレクションにフューチャリスティックな要素をプラスした。さらにスタートから最後まで、黒を基調としたルックが続いたが、そこにイエローやオレンジ、ゴールドといった色をアクセントに用いてパンチの効いたデザインへと昇華させた。
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