ファッション

【ミラノ速報】ソリッドな素材で静謐な官能美を描いた「ボッテガ・ヴェネタ」

 先シーズンはヴィンテージ加工した40年代風プリントドレスで喝采を集めた「ボッテガ・ヴェネタ」。今季はウールを中心としたソリッドな素材使いで、フォルムとボリュームに特化した作品で、静謐な官能美を描いた。漆黒のウールで仕立てたコートドレスで幕開けしたコレクションは、肩やウエストラインを丸くシェイプしたシルエットが印象的。ルックが進行するにつれ、袖や裾、見頃に折り紙のような同素材の装飾が加わって、独創的な構築美で魅了していく。基本はウールフランネルだが、一枚仕立てのようにボンディングしたり、洗いをかけて表面を毛羽立たせたり、ボイルしてフェルトのような質感に仕上げたりと、様々な表情を見せている。そこにレザーやシルク、サテン、ラッカー塗りしたストローなどの異素材が組み合わされ、アブストラクトアートのような印象だ。素材のカッティングも縦に入れた切り込みでユニークなシェイプを強調している。


 クリエイティブ・ディレクターのトーマス・マイヤーは、「今回のコレクションはプロポーション、正確性、着心地の良さ、そして素材のシンプルな美しさを追求している」とコメント。その言葉通り、卓越したクラフツマンシップを信条とする「ボッテガ・ヴェネタ」のアトリエによって、シンプルでソリッドなウール素材が、前回のプリント素材に匹敵する饒舌さを放っている。大きくボリューミィに膨らんだカールヘアのモデルたちの雰囲気とも相まって、どこかノスタルジックで、どこか近未来的という、時空を超えた官能美を漂わせるコレクションだ。



【コレクション速報一覧はこちら

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。