エディ・スリマンにとって初のウィメンズとなる新生「サンローラン」を一目見ようと、ショー会場のフロントローにはPPRグループのフランソワ・アンリ・ピノー会長兼CEOとサルマ・ハエック夫妻をはじめ、マーク・ジェイコブス、ヴィヴィアン・ウエストウッド、アルベール・エルバス、ピーター・デュンダスといった有名デザイナーとともに、故イヴ・サンローランの公私にわたるパートナーだったピエール・ベルジェ=イヴ・サンローラン財団会長も姿を見せた。
座席に置かれたリリースには、「ピエールに捧ぐ」というメッセージが記されていた。ショー終了後のバックステージで、コレクションの感想を聞かれたベルジェ会長は、「まさに素晴らしいの一言に尽きる。イヴがオートクチュールを引退してから10年以上の月日が流れたが、このコレクションを見てイヴが蘇った印象を受けた。まさにイヴ・サンローランの精神を現代に引き継ぐエディ・スリマンには全幅の信頼を置いている」と大絶賛。これまでアメリカ人のトム・フォードやイタリア人のステファノ・ピラーティの就任に対して、褒めることがなかったベルジェ会長が、フランス人クリエイターのエディに寄せる期待は大きいようだ。