男女が体を寄せ合い、歩調を合わせ、そして最後は1つになるチークダンス。ロマンティックなダンスをテーマとした「ドリス ヴァン ノッテン」の2013-14年秋冬は、躍り手の男女同様、洋服までもがもともとは別々のメンズウエア、ウィメンズウエアであるはずなのに、融合し、1つのスタイルになっていく。「明くる朝」をテーマにした13-14年秋冬メンズは、シフォンのブラウスにレザーのバイカーズパンツを合わせるなど、スタイリングで男女のクロスオーバーを試みたが、ウィメンズでは洋服そのものでクロスオーバーに挑んでいる。無論、ハードルは後者の方がずっと高いが、それを完璧にこなし、王者の風格さえ漂わせてきた。
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前半は、チークダンスで言えば、男性がリードしたパート。キーマテリアルとなった、メンズではお馴染みの、ピンストライプのフランネルをティアード状に重ねることで気負わないデイリードレスにアレンジした。ドレスの上から羽織るのは、コクーンシルエットのチェスターコート。ここにネオンカラーの刺繍とビーズ装飾を加え、マスキュリンなコートをウィメンズウエアに落とし込んだ。
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一方の後半は、まるでチークダンスのリードが女性に代わり、男性は彼女にその身を委ねているかのよう。引き続き、メンズ由来のフランネルが主役だが、今度はそこに圧倒的なフェザーの装飾をプラス。丸みを帯びたシルエットを構築するとともに、チークダンスの時に女性が身に纏うようなイヴニングに仕上げた。
アクセサリーは、メンズ同様のアルパカ混のルームソックスや、ウナギの革を使ったクラッチ、クレープソールのメンズライクなシューズなど。
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