今シーズンのパリコレで話題を独占したアレキサンダー・ワンによる新生「バレンシアガ」のショーが2月28日朝に発表された。会場はジョルジュ・サンク通りにある瀟洒なサロン。招待状の裏面には大理石がプリントされ、会場の白いランウェイにもひび割れのような黒い筋が配されている。ショーは9時15分の予定時間ぴったりにスタートした。
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張りのある曲線的なフォルムを描く黒のデイタイムからスタートしたコレクションは、ケーブル刺繍でひび割れを表現。袖や身頃にひび割れたようなクラックが入り、胸元やシューズには知恵の輪のようなメタルのディテールが配されている。ペールな肌の質感や黒いガーゼを巻いたヘアメイクは彫像のように無機的な印象。大理石をイメージしたマーブル模様は、オーガンザなどの繊細なテキスタイルやトリミングした色違いのファーを丁寧にパッチワークし、精緻なアトリエワークが冴える。ショー終了後のバックステージで、アレックスは「デイタイムとイヴニングとの境界線を無くして、オーガニックなダイナミックさを表現するうえで、大理石をモチーフに選んだ」とコメント。モダンなシルエットの構築美とオーガニックなモチーフが混然一体となった秀逸なコレクションで、老舗クチュールメゾンでの華やかなデビューを飾った。
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