ファッション

【パリ速報】凛としたダンサーを思い描き、「ニナ リッチ」は「完全顧客主義」を宣言!

 いくらトレンドアイテムだからと言って、すべてのブランドがコクーンシルエットのマスキュリンなコートを提案する必要はない。体にピッタリ沿わないボリュームシルエットや、ツイードや英国発のチェック柄に代表されるメンズ由来の素材使いという流れが根強い中、「ニナ リッチ」は、ボディラインをしっかり見せるクラシカルなフェミニティと女性だからこそ楽しめる柔らかなファブリックをしっかり提案。このブランドが長年顧客として抱える上品なマダムや、その娘世代にしっかりアピールする"完全顧客主義"のコレクションを発表した。

?

 ダンサーの引き締まった体や、背筋をピンと伸ばした姿勢、そして練習を重ねることで手に入れた凛としたオーラなどを表現したという。序盤は、せっかく手に入れたボディラインをしっかり見せていこうというパート。カシミヤとメリノウールで作るニットは、コンパクト丈ながらウエストのリブは大き目で、ウエストラインをしっかり強調。合わせるスカートは、ミディ丈のペンシルシルエットで、深いスリットをしっかり刻んでいる。コレクションの名脇役は、バレエダンサーが練習中に身につけているような、ミラノリブのアームウォーマーと、肩にかけ胸元で袖を結んだイメージのニットボレロ。ここからコレクションは、「トレンドを必死に追いかけるつもりはないけれど、そのムードくらいは味わってもいいかも」というワガママなコンサバ女性に向けたアイテム群に進化。たとえば、ブークレと見間違えるくらい起毛したウールのジャケットは、同じくウエスト周りは体に沿っているものの、肩周りが身頃も袖もボリューミー。大きな肩周りとコンパクトなウエスト周りを特徴とするシルエットは、結果柔和な曲線のラインを生みだし、それが女性らしさをさらに強調する。

?

 サテンの最高級品と称されるダッチェスサテンに柔らかなシフォンで装飾を加えたネグリジェ風ドレスや、生地を丁寧に折りたたむことでバラのモチーフを描いたラジミール(シルクの一種)ドレスなどは、そんなダンサーを見に来た女性のイヴニングのイメージ。こちらは、「ニナ リッチ」とピーター・コッピングが得意とするテイストの集大成。顧客が待っている、「ほのかにトレンドの香りがする、女性らしさをタイムレスに表現したデイウエア&ドレス」をしっかり提案してくれた。

?

?

【コレクション速報一覧はこちら

?

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。