会場に大きな雪山を配置し、モデルは雪道のようなランウェイを歩いた「モンクレール ガム・ルージュ」。ショーが始まると、まずは「ガム・ルージュ」なのにメンズで、「モンクレール」なのにリアルファーを着て、そしてシベリアンハスキーを連れたモデルが登場。突然の大音量にシベリアンハスキーの1匹が逃げ出し、しばらく客席をさまよっていたのは御愛嬌といったところだろう。
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今シーズン、ジャンバティスタ・ヴァリは、大きくわけて4種類のダウンを発表。序盤は、まさにファーとダウンのコンビネーションで、コレクションはめくるめくゴージャスの世界へ。複数のファーをパッチワークしたり、当然「モンクレール」のダウンの上にファーを張り付けてみたり、そしてファーを転写プリントしたダウンを作ってみたり。どのファーダウンも巨大なシルエットで、温かいどころか暑そうなくらい。モデルがほんのり汗ばんだメイクをしているところをみると、「モンクレール」サイドも"やりすぎ"感があることは分かっているのだろう。
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すると会場は突然、猛吹雪に。氷山の頂上からワイヤーで男性が雪山を下りてくると、第2パートのスタート。今度は黒と白、そして赤(つまりルージュ)の1トーンの世界。ファーが控えめになったのでボリューム感は落ち着いたものの、ほとんどがひざ下丈のシルエットで、これまた防寒性は完璧。背中のバックパックや、バックルベルトでウエストや胸元を絞るため、Aラインのダウンはマークしたポイントから大きく膨らんでいく。第3パートは、この3色のトリコロールカラーをモヘアにのせ、ナイロンダウンとハイブリッドしたシリーズだ。
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そして最終パートは、オートクチュール・コレクションにも参加するジャンバティスタらしい、圧倒的なクリスタル&シルバー装飾のダウン。雪山を転写プリントしたダウンには、首や袖周り、裾口に飾りを施し、「モンクレール」のトップラインであることを印象付ける。大きなクリスタルで彩った純白のケーブルニットやダウンのモデルは、まさに雪の女王様の雰囲気。フィナーレは、モデルと一緒に白クマが登場。パリコレ演出大賞は、このブランドで決まりだ。
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