2013年初頭のブログで「ご報告。」と題し、ウィメンズブランド「W?C(ダブルシー)の退任を発表した人気タレントの若槻千夏。退任理由についてはさまざまな憶測も流れたが、このほど本人がインタビュー取材に応じ、退任に至った経緯やブランドの今後について語った。「ダブルシー」は、2009年に販売をスタートし、ブランドのキャラクター“クマタン”などと相まって若年層の支持を集めていた。若槻がデザイナーとして前面に立ち、いわゆる知名度を生かした“タレントブランド”とは差別化した訴求を行なっていた。「現在は、クリエイティブ・アドバイザーとして一歩引いた立場に就いています。『ダブルシー』を販売するウィゴーの中澤征史・社長と何度も話し合い、今回の結論に至りました」。
さらに、若槻は「タレント発のブランドとして割り切っていればよかったけど、もっと洋服を作り込んで、デザインを行なうひとりの人間として、本気でブランドを提案したかった」と語っている。2013年春夏シーズンの「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京」に参加し、デザイナーとして大きな飛躍を目指したが、ファッションショー開催の1週間後、方向性の違いからデザイナーを退任することに。若槻は、ファッション・ウィークへの継続参加を希望していたが、ウィゴーの経営的な立場からは、コストの増加がショー開催の障壁になっていたようだ。渋谷ヒカリエのショー会場には約1000人が来場し、フロントローには芸能人・著名人の顔が並んだ。しかし、大規模なショーにはトータルで数千万円のコストが掛かる。経営側から見ると、ショーの費用対効果を求めるのは当然であり、宣伝的な意味合いを持つショーに対し、懐疑的な目を向けるのも理解できる。
※ 若槻千夏が「ダブルシー」のデザイナーを退任、ブログでは書いていない「その理由」(下)はコチラ