テーマは「コントラスト、光と影、アブストラクト」。ポケットのフラップを大きくしてウエスト位置を上げたテーラードジャケットや、鋭角なシルエットでシャープさを出したオーバーサイズなどのコートなど、メンズとウィメンズの服をクロスオーバーさせたコレクションを発表した。今季を象徴するのは、ブラックのシルクサテンに、千鳥や幾何模様のラインストーンを施したシャツや銀糸を編み込んだジャカードのスカートなど。光のコントラストを強調したアイテムで、テーマ性を表現した。さらに、パンチングしたウールやヘリボーンのような編み地など、独自に開発したユニークな素材が出揃った。ブラックとホワイトをメインカラーにしたコレクションは、フォトグラファーのマリオ・ジャコメッリのハイコントラストな写真が着想源だ。乾燥したワラを会場いっぱいに敷き詰めた演出について、デザイナーの門野文蔵は「洋服で目を楽しませるだけでなく、クラシックなワラの匂いや踏みしめたときの触感など、五感を駆使する空間で、『アンベル』を表現したかった」とコメント。さらに「マスキュリンを表現するために、肩のシルエットをやや強調し、女性の強さを表現した」と続けた。
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