光沢糸を含めた9種類のヤーンを使ったツイードやフィルム系素材をウールに織り込んだテキスタイルなど、混沌とした美しさをコレクション化した「ミントデザインズ」。無数のアルファベットをドレスに配したユニークなディテールもある。テーマは「DAZZLING PUZZLING」。デザイナーの八木奈央は「ある瞬間を捉えたコレクション。テーマやイメージが固まる前の、さまざまなモチーフが交差している感じ」と語る。簡単に言えば、“ミントデザインズの頭の中”。一瞬の煌めきや閃きをドレスやコートに表現するという難題に挑んだ。
チェック柄のダブルフェースコートやボレロ風のジャケット、タックで形成するダイヤ柄ドレスといった、大人層を意識したアイテムも多い。「2013年春夏シーズンから大人の女性を意識したウエアを発表している。シンガポールでショーを開催したことで、さらに海外や大人層に向けて訴求する必要性を感じた」とデザイナーの勝井北斗。もうポップで軽快な「ミントデザインズ」のイメージは、ほとんどない。起毛素材と起毛させない素材のコンビ、レタリングの抜け殻のようなアルファベットなど、見た目にも制作が難しい生地が多い。これらは、織物産地で有名な米沢で制作したもの。日本の織物産地が同ブランドの独自性を支えている点も注目したい。
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