インスピレーション源は、1939年に公開された映画「オズの魔法使い」。「アメリカ・カンザスでの物語をモノクロで描き、オズの国の物語をテクニカラーで描いた演出で話題を呼んだ」映画だ。このストーリーに沿ってコレクションを制作。たとえば、ドロシーの住む家のソファーをインターシャのニットやクロスステッチのバッグで表現したり、部屋のカーテンを、レースディテールで表現したり。1930年代の壁紙をヒントに新たに柄を起こし、ドレスで表現するなど。得意とするレトロスタイルにファンタジーのエッセンスを加えて、モダンなスタイルへと昇華した。シルエットは、肩を落としこれまでよりもややボリュームを持たせることで、よりリラックス感を与えている。物語の中で飛ばされる家は、家型のハンドバッグで見せるなど、ユーモア溢れるアイテムも。また、物語で登場する良い魔女は白のアイテム、悪い魔女はブラックドレスで提案。上質のレザーやスパンコールをあしらい、これまで以上にラグジュアリーなアイテムを並べた。そのほか、総手刺繍のニットや、ラビットファーのコート、フォックスファーを用いたディテールなど、よりラグジュアリーなアイテムの幅も広げている。