ファッション

【東コレ】 「ソマルタ」が見せる繊細な”アール・デコ”

 総ビーズの装飾ドレスやミンクファーをテープ状に裁断して編み込んだラグジュアリーなコートなど、高級感のあるアイテムを並べた。テーマは「BLOOM」。2013年春夏シーズンと同様のテーマだが、デザイナーの廣川玉枝は「テーマをさらにブラッシュアップした」と語る。カジュアルな要素では、キルティングブルゾンやライダースジャケットといったアイテムもある。先シーズンは植物から着想を得ているが、今シーズンは冷たい鉱物の結晶が織り成す「花」をカッティングやパターンで表現した。ピッチ幅が細かいプリーツスカート、レースで描く繊細なサークルをアウターに反映し、1920年代に隆盛した“アール・デコ”を思わせるモチーフもある。メタリックのような光沢を放つチュールニットをまとうドレスも特徴的だ。

 クラシックな自由学園明日館を発表の舞台に選び、演出も極力シンプルにした。ホールで盛大に見せるスタイルではなく、フロアショーのように観客に近い形でコレクションを見せている。首元の大胆なビジュー、スタッズを配したクラッチバッグなど、ウエア以外にも魅力的なアイテムが増えた。従来のファンタジーな「ソマルタ」に慣れている観客からすると、多少の寂しさを感じるかもしれない。しかし、ドレスやアウターをより近くで見せる緊張感も相まって、ドレスやコートの完成度は向上している。

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2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

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