中西妙佳に代わり、「シアタープロダクツ」のアクセサリーのデザインを行っていた藤原美和が武内昭とデザインを手掛ける新生「シアタープロダクツ」のファーストコレクション。カツカツとヒールが地面を蹴る音や街の雑踏の音が鳴り響きショーがスタートした。ファーストルックは、マニッシュなトップスとペンシルパンツ。ただし、背中がV字にばっくりと開き、露わになった肩甲骨がセクシーさをアピールする(前後リバーシブル)。さらに、ピークドラペルのジャンプスーツや、同じくテーラードのディテールを用いたトップスとホットパンツとのコーディネイト、限りなくショート丈のテーラードコートドレスなど、スーツスタイルをベースとしながらも、ひとひねり効いた遊び心とセクシーさを併せ持つスタイルが続く。
シーンが変わり、ビスチェやランジェリーとファージャケットのコーディネイトや、身体を包み込むケープドレス、ライダースとボックスシルエットのタイトドレス、リボンディテールのドレープドレスといった、カジュアルからドレッシィまで幅広いアイテムをミックスしたスタイルが並ぶ。新生「シアター」は、シルエットがぐっとボディコンシャスになり、ギャザーやドレープのディテールを加えることで、女性の身体の曲線をアピールするスタイルを打ち出した。
テーマは「FRIDAY.」。出社と退社の瞬間に注目しながら、働く女性の一日の気持ちの変化の表現を試みたという。「肩や背中、足など女性らしい部分があでやかで美しく映えるカッティングを意識した」と新しくデザイナーに就任した藤原美和。さらにアクセサリーを打ち出すために、ウエアのカラーパレットは、グレー、ベージュ、アイボリー、ブラックといったニュートラルカラーをチョイスしシンプルなスタイルを提案。とはいえ「クチュール的なテクニックを用いたり、ギャザーを寄せたりして女性らしさを表現した」と武内昭。これまで40型程度だったアクセサリーは約2倍の70?80型に、バッグを2個持ちするといったコーディネイトで、アクセサリーを際立たせた。さらに今回、「ゾフ」との協業で眼鏡を35型提案するなど、ブランドの広がりを感じさせるコレクションを披露した。