今年13年目を迎えた「ニアー ニッポン」は、ターゲットをモードからキャリアにシフト。得意とする美しいシルエットを武器に、よりエレガントで柔らかい印象のウエアを並べた。とはいえ、エッジィさも匂わせる。たとえば、エレガントなトレンチコートには、ヘリンボーンを拡大したプリントを載せたり、チェック柄のウールのコートには千鳥格子を箔プリントしたり、ホースレザーのライダースジャケットにギャザーを入れてぺプラムラインで仕上げたり。そのほか、柔らかい色で織ったツイードのライダースなど、コンサバになり過ぎない、ひとひねり効いたデザインが魅力だ。
さらに価格帯も、以前に比べ値頃感あるものを揃えた。「以前は、ディテールや素材にこだわり価格を意識しないアイテムも多かった。今はデザインする段階から、生地の幅を考えてパターンをひくなど、ディテールと素材の価格までを考えている。もちろんクオリティを落とさずに。キャリア層にもモノ作りやモードを発信できれば」とデザイナーの深山拓也。今後、販路が拡大しそうなシフトチェンジだ。