胸元を交差するバンデージトップスにハイウエストのシガレットパンツというスポーティなコーディネイトでスタートした今シーズンの「バレンシアガ」。クリスピーな素材にカットワークを施し、バイアスカットしたストライプスカートの端はオフエッジに処理されている。夏らしいパステルトーンのツイード素材で仕立てたセットアップは、お腹が見える程のクロップドジャケットにミニスカートで若々しさを強調。月桂冠を想起させるヘッドドレス、ワンショルダードレスのストラップやドレスに装飾されたイバラのようなモチーフが印象的。足元はオックスフォード風のストラップシューズに幾何学的なキューブ型ヒールが目を引く。これまでのエッジィでアブストラクトな作風は影を潜めたが、精緻なアトリエワークを駆使したリアリティ溢れるコレクションは、ジャーナリストとバイヤー双方から高い支持を得そうだ。
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