ファッション

【パリコレ】「リック・オウエンス」の黒を好むコアなファンに白くて柔らかいテイストは受け入れられるのか?

 「リック・オウエンス」のショー会場に集まる、コアなファンは黒でまとめたハードなスタイルが大多数だ。今シーズン、彼らの上に降り注いだのは、白くてふわふわとした大量の泡で、ショーが終わるころには頭上の高さにまで降り積もっていた。それはリックオウエンスが“柔らかさ”や“軽やかさ”の提案にいよいよ本腰を入れる、そんなメッセージなのかもしれない。シャンプーハットのような髪形のモデルが着るのは、美容院で髪を切る時に身体をすっぽりと包むビニールのような服。首元にギャザーを寄せてボリュームを作り出し、身体をふんわりと包み込む。
 中盤以降は、引き続き柔らかかったり、透けたりといった素材感を大切にしながら、それを黒ではなく、グレーや淡いピンク、エクリュやゴールドに染めて「リック・オウエンス」独特のフォルム(肩を張り出したり背中に丸いボリュームを持たせたり)に落とし込んでいる。「リック・オウエンス」が次のステージに進むためには、黒い服でまとめたファン層に、今シーズンのテイストが受け入れられるかどうかにかかっている。

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