分量感のある生地使いでコートやドレスを制作した。また、ベージュという色彩に焦点を当て、直線的なカッティングな洗練されたフォルムに仕上げている。「均整」「輝き」「調和」をキーワードに、英国人の美術家レイチェル・ホワイトリードの作品やドローイングなどから着想を得た。ポンチョのパターンメイクを採用したシャツや、本来ならばトレンチコートに使用する生地をドレスに使うなど、「高品質な素材を多く使い、リアリティのあるクリエイションにしている」とデザイナーの引野謙司。ハリ感のある素材を使いながら、たっぷりとしたドレープや繊細なピンタックで立体的に見せている。