ファッション

「イッセイ ミヤケ メン」2014-15年パリ・メンズ 自然界の色のすべてを最新の素材にのせて

 デザイナーに就任した当時は27歳だった若手、高橋悠介による2回目の「イッセイ ミヤケ メン(ISSEY MIYAKE MEN)」のコレクションが開かれた。今回は、火山から氷河、オーロラ、そして虹。自然界の様々な事象と、それにまつわる色に着目し、それを「イッセイ ミヤケ」ならではの組成の難しい生地で表現。しかし今シーズンも、その努力を着る者に押しつけないスポーティでコンテンポラリーなシルエットやスタイルにまとめた。

 序盤は、デビューコレクションでも用いた染色で自然の荒々しさを表現したパートだ。まだ内部には熱がたぎっている、ヒビ割れたマグマのようなモチーフは、バティック染めの生地に刷毛で赤と青、黄色を染めたもの。毛羽立つストライプのビッグポンチョは、波が打ちつけ大地を浸食した結果生まれたフィヨルドのイメージ。二重編みを部分的にカットし、さらに縮絨させることで荒々しい風合いとなった。これに続くのは、オーロラをイメージしたパート。プリズムフィルムとフランネルをキルティング加工したリバーシブル素材は、製品洗いをかけるとフランネルが縮み、今シーズンのトレンドとなったカーヴィーなシルエットを生む。すると、プリズムフィルムは見る角度によって様々な光を放ち、オーロラのように七色に輝く。このパートこそ、高橋の真骨頂で、こうした手間暇かかった素材をモッズ風のコートやスナップボタンのハイカラーブルゾンなど、気負わないアイテムとして提案した。

 フィナーレは、転写プリントを駆使した、サイケにも見えるTシャツとショーツ、レギンスのパート。七色は当然虹のイメージだ。

イッセイ ミヤケ メン 2014-15年秋冬パリ・メンズ 全ルック

2014-15年秋冬パリ・メンズ 関連記事一覧

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。