「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」は、ラッパーのカニエ・ウエストとのメンズ&ウィメンズのコラボライン「アディダス オリジナルス × カニエ・ウエスト イージー(ADIDAS ORIGINALS X KANYE WEST YEEZY)」を2015-16年秋冬にスタートする。ニューヨーク・ファッション・ウイーク期間中の2月12日、世界で限られたファッション関係者やセレブリティーに向け、デビューラインを披露した。
決して広くはない会場内はうす暗く、中央に並ぶ約50人のモデルを前に来場者は静かにプレゼンテーションのスタートを待っていた。カニエのベイビーが待ち切れず、泣き始めてしまうとライトが明るくなり、カニエによるアディダスとのコラボ理由や同ラインのコンセプトなどのメッセージが流れた(プレゼンテーションの模様は公式YouTubeサイトで配信中)。デビューになる15-16年秋冬のプレゼンテーションは、カニエが8年にわたりミュージックビデオ作成などでコラボしてきた現代アーティストのヴァネッサ・ビークロフトが協力した。ビークロフトは、大勢の裸体の女性による大規模なインスタレーション作品が有名だが、今回の「イージー シーズン1」のお披露目もそんなヴァネッサの作品のように、プロから街でスカウトしたようなストリートキッズまでをモデルとして並べ、異様な空間を演出した。
ウエアとシューズをそろえる「イージー シーズン1」は、カニエいわく、「普遍性を大事にしている」という。「時に、ネガティブなコメントを載せるヤツが、『あいつはまだ(ファッションを)やっているのか?』とジョークを飛ばしているんだ」とモデルにライトが当たる前に言い放った。切りっぱなしのオーバーサイズのスエットプルオーバーやパンツ、クロップドのボンバージャケット、重ね着するボディーコンシャスなインナーウエア、ビッグポケット付きのダウンベストなど、シンプルかつアート性を意識したようなボリューム感やカラーリングを追求したスポーツカジュアルウエアだ。また、ヌーディーなカラーストッキングにショートパンツやスポーツブラを合わせたり、ニットにあえてランダムに穴を開けたり、どこかカニエのメッセージが吹き込まれているようなデザインが見られる。カラーは黒やベージュ、カーキ、淡いピンク、薄いグレーといった決して明るくはない。「それぞれのアイテムが容赦ない生活に合うスタイルを作ってくれる。服を人生の一部にしたくない。服は人生を助けてくれる。これは世界初の確立を促してくれるウエアラインだ」。
フロントローには、豪華なセレブリティーが来場した。アナ・ウィンター米「ヴォーグ」編集長、妻のキム・カーダシアン、歌手のビヨンセ、ジェイZ、パフ・ダディー、リアーナ、デザイナーのアレキサンダー・ワンが並び、ジャスティン・ビーバーやドレイク、ビッグショーン、エイサップ・ファーグ、クリス&ケンダル・ジェナー親子、クロエ・カーダシアンなどといったカニエの"ファミリー"が参列した。
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