伊勢丹新宿店は1月3日、2016年の初売りを行った。販売員の労働環境改善のために例年に比べて日程を1日後ろ倒してのスタートだったが、9時半時点で昨年の初売り並みの約4300人が行列を作った。メンズ館の最前列の人は、12月31日の15時から並んでいたという。10時の開店時間を20分繰り上げ、9時40分に開店した。
メンズ館で開店前に並んでいた都内在住の20代男性は、「クリエーターズブランドの福袋が欲しくて元日の22時から並んだ。『ジョルジオ ブラット(GIORGIO BRATO)』や『ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)』を狙っている。福袋はできれば2、3個買いたい。予算は10万円くらい」と話した。開店後にたくさんの福袋を抱えた女性は、「今回の福袋の大半が子ども服。子ども服は買うことができたので、次は自分のために化粧品福袋を買いたい」と話した。群馬県の自宅を早朝に出発してきた女性は「10年ほど前から欠かさず来ている。今年は3日にずれ込み、明日が仕事始めなので、少し躊躇したけれど、伊勢丹の初売りに行かないと新しい年を迎えた気分にならない」と熱く語った。
店内を視察していた三越伊勢丹ホールディングスの大西洋・社長は「入店数は(午前中の時点で)前年実績を上回っている。3日の初売りスタートはお客さまにも受け入れていただけたのではないかと思う。優秀な人材を確保するためにも正月をしっかり休む習慣を定着させたい。元日と2日の店休はその第一ステップであり、いずれは3が日を休むようにしたい」と取り組みを広げる意思を強調した。
なお、初売りの入店客数は3日の18時時点で前年並み、売上高は7%増だった。