「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」は2016年春夏シーズンからセカンドラインの「マーク BY マーク ジェイコブス(MARC BY MARC JACOBS)」と統合し、アクセサリーの価格帯を大幅に広げる。最新コレクションの70%が500ドル(約5万8500円)以下で、今後のコレクションでも同様の価格設定を継続させる。今シーズンは日本価格約3万前後〜68万8000円の幅広い価格帯のバッグやシューズがそろう。また、2つのJを円形に合わせた"Jマーク"モチーフを新しく一部の商品に導入した。
セバスチャン・スール(Sebastian Suhl)=マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)最高経営責任者(CEO)は「理想は、レザーグッズがブランド全体の売り上げの70%、シューズが15%を占めることだ。アクセサリーは最も大きい分野であることは間違いない。ビジネスという面からしても、最優先するカテゴリーだ」と語る。同社のアクセサリー分野強化は上場を目指す計画の一環として行っている。なお、上場を目指すきっかけと目される「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」のアクセサリーは2015年、総売り上げの68.4%を占めた。マーク ジェイコブスの上場のめどはたっていない。
幅が広い価格帯についてスールCEOは「5000ドル(約58万5000円)のクロコダイル革のバッグはさまざまな刺しゅうが施されており、200ドル(約2万3400円)のバッグとは全く別物だ。どの業界でも大きく異なる価格を設けるブランドはある。きちんと打ち出せば、消費者も納得してくれるだろう」とコメント。また、「『マーク ジェイコブス』はデザイナーズ・ブランドとして、初めて一般消費者も購入しやすい価格で商品を提供したブランドの一つだ。マーケットはわれわれのようなブランドを必要としており、自信を持っている」と加えた。
なお、「マーク ジェイコブス」と「マーク BY マーク ジェイコブス」2ブランドは、それぞれ百貨店の中のデザイナーズ・ブランドフロアと、コンテンポラリー・ブランドフロアに出店してきたが、今後はデザイナーズ・ブランドでの出店を続けるという。