東京メンズの有力ブランド「シセ」を手掛ける松井征心デザイナーが独立し、海外進出に向けた動きをスタートさせている。すでに、都内で2014-15年秋冬コレクションを発表し、既存の取引先に新生「シセ」のクリエイションをアピール。松井征心デザイナーが描くブランドの将来像は、今秋に明らかになる。
——独立の経緯は?
マークスタイラーに所属していたが、3月25日付で新会社S.I.S.E(エスアイエスイー)を設立し、独立した。マークスタイラー側とは昨年末から、今後の方針を含めて話し合っていた。同社がウィメンズブランドとセレクト業態に集中したい時期と、私自身が、海外進出を視野にいれた次のステージへ行きたかったタイミングが重なったため、独立することになった。ただ、現在も良好な関係を続けており、ヴァルヴィート81(マークスタイラーが運営するセレクト業態)の2階で展示会を行なったので、心配しないでほしい。
——世界進出に向けては?
エスアイエスイーの代表者は自分が務めているが、国内投資ファンドの支援を得て独立した経緯がある。投資ファンドのことは詳しく話せないが、世界に発信できるブランドへの投資を推進しているということ。よって今後は、東京でのコレクション発表だけではなく、海外でのショー発表もしていきたい。海外は、早くて今秋の展開を目標としているものの、発表する形態やエリアについては、近いうちに報告したい。『シセ』における現在の取引先は約30店舗になっている。既存の取引先を継続しながら、新規店も増やしたい。海外進出が一つの転機になればと思う。