元SKE48の平松可奈子（22歳）が、eコマースのセレクトストア「ポフィネ（PEAUFINER）」をプロデュースしている。取り扱うクリエイターや商品、ブランドは、すべて平松自身がセレクトしており、一点ものも多い。平松自身が「可愛い」と思うアイテムをウェブ上で見つけ出し、自らデザイナーにアプローチしたりもしているという。オンラインストアを運営するのは、所属事務所のビッグパパとネットショップ経営サービスのベースだ。現在、タレント活動だけでなく、雑誌「ラルム（LARME）」（徳間書店刊）やファッションブランドのムック本などでモデルとしても活躍する彼女に「ポフィネ」を立ち上げた経緯や今後の目標を聞いた。?
ーー取り扱いブランドはどのように選定した？
「プティトゥ ペッシュ（PETITE PECHE）」はデザイナーが主婦の方で、ハンドメイドのアクセサリーを作っている。「ラルム」の撮影で着用したとき「可愛いな」と思って、インスタグラムのアカウントを見つけてオファーした。「ポフィネ」でデビューした「アヤキ（AYAKI）」は高校時代からの親友のブランド。可愛い絵を描くけれど、デザインの仕事をしていなくて、もったいないと思って声をかけた。「縷縷夢兎」は、でんぱ組incの衣装を手掛けたことがあるブランドで、アイテムはすべて手編みのニットでできている。展示会に足を運んでも手に入らないことがあるくらい人気があって、「ポフィネ」で取り扱うと決まったときには、ファンの方から「やっとネットで買える！」と大きな反響があって、ウェブストアが開いたときには即完売した。デザイナー、東佳苗さんとはプライベートでも仲良く、会うたび隣で商品を編んでいる（笑）。また、SKE48の卒業後に初めて、ジンのファッションモデルとして仕事をしたブランドでもあって、すごく思い入れが強い。
——手作りのアイテムや、ヴィンテージのアイテムを中心に取り扱う理由は？
私、一番よりも"スペシャル"が好きで。世界で一つだけのものや、特別なもの、時間をかけて作られるものに魅力を感じていた。アイドルの頃は自分のことで精一杯で、どれだけの人が自分のために動いてくれているかなんて考えたことがなかった。だけど、今こうして一からブランドを立ち上げて、デザイナーの方々やスタッフなどたくさんの人が一生懸命ものを作ってくれたり、遅い時間まで作業してくれていることを知って、その素晴らしさを肌で感じて、感動している。だから、お客さまには"スペシャル"でとっておきのものを提供したいと思う。ヴィンテージのアイテムなどは、今のものにはないような繊細なレースが使われていたり、時代を超えた良さがある。甘いガーリーな感じでも、古着で少し人と違うところを出せたりもするのがいい。
——SKE48時代からのファンの方々の反応は？
もともと男性のファンが多いので、初めは「ファッションはどう応援できるかわからない」「遠くにいってしまったよう」とネガティブにとらえている人も少なくなかった。でも、ブログで、「男性がカワイイ店に一人で入ることはすごく勇気がいることだけど、『ポフィネ』はオンラインストアだから、"女の子の部屋を覗き見するような感覚"でゆっくり見てほしい。そして家族や彼女、メンバーへのプレゼントなども見つけてほしい」とつづったところ、ファンからは「新しい世界が開けたよ」「彼女に『ポフィネ』のアイテムをプレゼントしたらビックリされた」などコメントをもらえて。小さなハッピーが生まれて嬉しかった。
——今後の目標は？
夏から秋頃には「イロモノマーケット」とのコラボ商品を打ち出す予定で、来年には「ポフィネ」の完全オリジナルの商品も作れればと思っている。現段階では、実店舗の出店の計画はないけれど、いつかはラフォーレ原宿などでポップアップストアを出店したりしてみたい。もともとファッション寄りの映画が好きで、ソフィア・コッポラの作品や「エコール」「アメリ」などの仏映画、パステルカラーの世界観に影響を受けてきた。ウェブサイト用に、ブランドイメージを伝える45秒のムービーを撮影して、これを作るのが意外に面白かった。これからシーズンごとに映像で世界観伝えられるショートフィルムを作って、演技やお芝居にも挑戦したいと思っている。「ポフィネ」のプロデュースやキュレーションだけにとどまらず、どんどん活動の幅を広げて行きたい。
