今年20周年を迎え、秋に大規模なリニューアルを行なう池袋パルコ別館「ピーダッシュパルコ(P'PARCO)」は、その目玉として、ドワンゴ運営の「ニコニコ本社」を原宿から場所を移し、10月に移転オープンさせる。
同館のリニューアルでは「都市型エンタテインメント」をテーマに、漫画やアニメ、ポップカルチャーを扱うショップなど、「ニコニコ本社」を中心に館の売り場面積の約3割を刷新する。移転する「ニコニコ本社」では、ユーザーも使用可能なニコニコ動画用の「サテライトスタジオ」に加え、ネットからも飲食オーダーが可能な「ハイブリットカフェ」を併設。ニコニコ動画関連の催しを中心にそれ以外のリリースイベント、トークショーなども開催する「多目的スペース」、その場でオリジナル商品を製作できる「グッズショップ」などを設置する予定だ。
「ピーダッシュパルコ」は、1994年のオープン当時からトレンドファッションやリアルクローズを提案する池袋パルコ本館との差別化を図り、時代のニーズに合わせた音楽、映画、ホビーなどを提案するストリートカルチャーの情報発信拠点をコンセプトに運営してきた。さらに、昨今の「デジタルネイティブ」と呼ばれるアニメ、ゲーム、ネットカルチャー関連商品需要の高い10〜20代の消費者ニーズに対応するため、今回のリニューアルと「ニコニコ本社」の誘致に取り組む
その背景には、2012年9月にポップカルチャーフロア「シブポップ」を導入した渋谷パルコが、改装直後の売り上げを前年比約1.2倍増まで伸ばしたことや、近年池袋エリアでも「乙女ロード」を筆頭に女性向けの漫画カフェ、ゲームショップなどの集積エリアが登場し、豊島区全体でアニメやサブカルチャーを活用したイベントが増加傾向にあることが理由に挙げられる。今回の「ニコニコ本社」の誘致によって、池袋エリアの新たなランドマークを目指す。