5月2日に1歳の誕生日を迎えたイギリス王室のシャーロット王女(Princess Charlotte)がすでに経済効果を出している。ブランドの価値を調査する会社、ブランド ファイナンス(BRAND FINANCE)によるとシャーロット王女の経済効果は32億ポンド(約4928億円)で、ジョージ王子(Prince George)の経済効果の24億ポンド(約3696億円)を軽く超えた。ロバート・ハイ(Robert Haigh)=マーケティング兼コミュニケーションズ ディレクターは「ウィメンズ市場の方がメンズ市場より大きく、『シャーロット効果』はジョージより幅広いジャンルのブランドやアイテムで感じられるだろう」と期待を寄せる。
シャーロット王女と関連のあるブランドや企業の売り上げおよびネット上のトラフィックは伸びている。ウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Princess Catherine)がロンドンのセント・メアリー病院の前でシャーロット王女を初披露した直後、ベビーショールを作った「GH ハート&サンズ(GH HURT & SONS)」のサイトにアクセスが集中した。ジリアン・テイラー(Gillian Taylor)「GH ハート&サンズ 」ディレクターは「シャーロット王女が生まれた2015年5月、10万人以上がわれわれのサイトを訪れた。シャーロット王女がニュースで報道されたわずか数分後に最初の注文が入り、そのスピードに付いていけるかが不安だった」とコメント。1つのショールを作るのに2日間かかるという同ブランドは普段からハロッズ(HARRODS)やニーマン マーカス(NEIMAN MARCUS)などで販売しているものの、個人の注文を数週間で発送するのが大変だったという。しかし、この売り上げによって新しい編み機を購入することができるなど、プラスの効果もあったという。
シャーロット王女のワードローブは日に日に増えている。彼女は「イルレア(IRULEA)」のニットセーターとラッフルネックトップ、スペインブランド「M&H」のフローラルドレス、「ジョン ルイス(JOHN LEWIS)」スノースーツ、「ジョンストンズ オブ エルガン(JOHNSTONS OF ELGIN)」のハット、「エミュ オーストラリア(EMU AUSTRALIA)」のブーティーなどを着用してメディアに度々登場している。「エミュ オーストラリア」はシャーロット王女がピンクの"フリース スリッパ— ブーティー"を履いた写真が公開されてからイギリスの公式サイトのトラフィックが67%増えたという。また、ベビー服やアイテムのECサイト、マイファーストイヤーズ ドットコム(MY1STYEARS.COM)は写真が公開された当日、同じブーティーの売り上げが550%増えたという。ダニエル・プライス(Daniel Price)=マイファーストイヤーズ ドットコム創業者は「普段1週間にブーティーは40足程度売れるが、シャーロット王女の写真が公開されて24時間以内に259足売れた。それ以来2サイズが売り切れ、再入荷している最中だ」と語った。その他、2月に「マーク ジェイコブス ビューティ(MARC JACOBS BEAUTY)」はシャーロット王女にちなんだリップスティックを発売した。