米「ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)(以下、WSJ)」は12月11日、 "全てのことの未来"をテーマにした付録誌「ザ・フューチャー・オブ・エブリシング(The Future of Everything)」を発行する。「WSJ」の12月11号の付録になる同誌は毎年発行される他、海外版もローンチする予定だ。同誌は96ページにおよび、60%は編集コンテンツ、残りの40%は広告だという。
「ザ・フューチャー・オブ・エブリシング」はグルメからトラベル、スポーツ、ヘルス、金融、テクノロジーまで、あらゆる分野の "未来"について取り上げる。また、全ての記事は後々ウェブでも掲載する予定で、ネット版は動画などマルチメディアコンテンツを含める。マイケル・ピーチ(Michael Pietsch)=アシェット(Hachette)最高経営責任者が出版業界の未来や、元ネットフリックス(Netflix)の人事トップが採用の未来について執筆している。
同誌は「WSJ」創刊125周年号の、同じく未来をテーマにした特集「ヴォイセズ・オブ・ザ・フューチャー(Voices of the Future)」から派生した。特集の中ではアメリカ人起業家のイーロン・マスク(Elon Musk)のハイパーループ構想(時速約1287キロの輸送機関)や無人車、トップクラスのシェフがファストフードに手を出し始めていることなどについて記事を掲載した。
未来について語る記事を、紙で掲載するのは少し皮肉に感じるかもしれない。これについて問われたマイク・ミラー(Mike Miller)「WSJ」デピュティー・マネジング・エディターは「雑誌にはまだ未来がある。デジタルだけでなく、19世紀から使い続けている "紙"でもね」とコメントした。