「最新家電がある家電万博、アンティーク家具がある家電博物館、デザイン家具がある家電美術館」。これが5月3日に二子玉川ライズ・ショッピングセンター・テラスマーケットの核テナントとしてカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)がオープンした「蔦屋家電」が目指す姿だ。コンセプトは「生活提案型の家電店」。衣食住の住の部分にフォーカスし、住まいや暮らしを豊かにするための家電、インテリア、グリーンを3本柱に品ぞろえを行う。さらにモノを売るだけでなく"知"や"強い生活提案力"を持つ本の販売、イベント、コンシェルジュサービスなどを含めて「世界最高の生活提案を実現する店」を標榜する。
館内ではアートとテクノロジー、歴史と未来を共存させ、懐かしさや丁寧な暮らし方、ワクワク感などを喚起させたり、便利さと豊かさが五感を通じて伝わるような工夫を随所で仕掛ける。通常の家電店舗とは異なり、家にいるかのような居心地の良さを演出する「ブック&カフェの顔をした家電店」であり、年配者や女性などからも好評だ。この居心地の良さや、体感型の仕掛けにより「ネット時代にも行きたくなる家電店」に仕上げている。 ではなぜ二子玉川なのか。ここ世田谷区は東京23区最大の人口86万人を誇り、年率4〜5%増加する人口増加エリアだ。所得も高い。一方で商業施設は少なく、事前の「欲しい店アンケート」では40%の「映画館」に次ぎ、25%が「家電店」を挙げるなど潜在的ニーズも高かった。感性とマーケティングを融合させた「蔦屋家電」は必見だ。