アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家エミール・ガレ(Emile Galle)の展覧会「ガレの庭 花々と声なきものたちの言葉」が2016年1月16日〜4月10日、東京都庭園美術館で開催される。花や昆虫など自然をモチーフにしたガレのガラス作品をオルセー美術館所蔵のデザイン画と合わせて展示する試みで、約120点をそろえる。光の射し方で色や風合いが変化するガラス作品の特性から、窓から差し込む自然光で作品を見せるディスプレイ方式を採用しており、朝昼晩で異なる作品の表情を楽しむことができる。
同展では、専属の庭師を雇って3000種もの植物を育てていたガレの植物への情熱にフォーカスする。装飾に加えてガラスの器自体の形を花弁に模した代表作のひとつ"脚付杯 ひなげし"は、見本の花弁も描かれたデザイン画と合わせて展示することで、種の進化やライフサイクルなど植物学的な哲学も表現しようとしたガレのこだわりを確認できる。