ファッション

フォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵作品が東京で鑑賞できる エスパス ルイ・ヴィトン東京でピエール・ユイグ展開催

 エスパス ルイ・ヴィトン東京は2017年1月9日まで、フランス人アーティストのピエール・ユイグ(Pierre Huyghe)による「ピエール・ユイグ − アンティルド ホスト(PIERRE HUYGHE - UNTILLED HOST)」展を開催中だ。同展は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンがキュレーションを手掛ける「HORS-LES-MURS(壁を越えて)」プロジェクトの一環として企画されたもの。「壁を越えて」プロジェクトではこれまで公開されていないフォンダシオンが所蔵する作品をミュンヘン、ベニス、東京、そして来夏オープン予定の北京のエスパス ルイ・ヴィトンで紹介することで、国際プロジェクトとして、より開かれた活動を行う。

 ユイグは1962年生まれ。パリの国立装飾美術学校を卒業後、90年代初頭から新たな手法による創造と展示の見せ方を考案し続けている。その表現方法はフィルム、オブジェクト、写真、素描など多岐にわたり、現代社会の幅広いテーマを扱う。今回展示するのは、フォンダシオンからの依頼を受け09年から1年をかけて制作された「ザ ホスト アンド ザ クラウド(THE HOST AND THE CLOUD)」と、12年公開の「ア ウェイ イン アンティルド(未耕作地の場景、A WAY IN UNTILLED)」という2つの映像作品。現実とフィクションを行き交うような独特の世界観のドキュメンタリー映像を通して、観客を視覚・聴覚的な旅へといざなう。

 開幕に合わせ来日したジャンポール・クラヴリ=フォンダシオン ルイ・ヴィトン管理責任者は、「ユイグの作品は、今日の社会問題を彼のビジョンを通して表現している。今回は、われわれが所蔵する14の彼の作品のうち、2つを日本に持ってきた。どの作品を選ぶかはいつも難しい決断だが、今回はユイグ自身の意思を尊重しつつ選んでいる。コンテンポラリーアートを展示する魅力は、作品を制作したアーティストが存命であり、その意思を展覧会に反映できることだ。彫刻や絵画と違い、映像作品を見て感じるためには時間が必要。ぜひ時間を使って鑑賞してほしい」と話した。

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