ファッション

京都伊勢丹で「チャーリー・ヴァイス」展 伝統工芸の若手ユニット「ゴオン」にフォーカス

 ジェイアール京都伊勢丹は10月27日まで、2階プロモーションスペースで「チャーリー・ヴァイス」のイベントを行っている。オリジナル商品の販売スペースに併設したギャラリーで、京都の伝統工芸の後継者たちが結成した6人組ユニット「GO ON(ゴオン)」を紹介する"六人展。〜チャーリーが京都で出会った、ある六人の挑戦〜"を開催中だ。メンバーは、300年以上の歴史を持つ西陣織「細尾」の細尾真孝、明治8年創業の老舗茶筒屋「開花堂」6代目の八木隆裕、竹工芸「公長齋小菅(こうちょうさいこすが)」小菅達之、平安時代から調理器具が人々に愛用されてきた「金網つじ」辻徹、最近では「パスザバトン」とコラボレーションした木工芸「中川木工芸 比良工房」3代目の中川周士、400年の歴史を持つ窯元「朝日焼」16代目の松林佑典の6人。伝統工芸の新しい可能性に挑戦し、近年では「フランク ミュラー」や「ライカ」「タトラス」などさまざまなブランドとのコラボレーションも行っている。

 同展の特徴は、彼らの"モノ作り"ではなく"人となり"にフォーカスしているところ。工芸品と一緒に思い入れのある私物を展示し、チャーリー・ヴァイスによる紹介文を添えたことで、彼らのパーソナリティーが伝わる構成になっている。例えば、カーレースに出場するほど車好きな「開花堂」八木隆裕のヘルメット、昔"家業を嫌い、ヒップホップスタイルで京都の街をウロウロしていた"という「金網つじ」辻徹のレゲエTシャツ、自身のブランドを見つめ直すきっかけとなった「公長齋小菅」小菅達之の「ジェイエムウエストン」のシューズなど、30代後半から40代の若手後継者たちの等身大の姿が垣間見える愛用品の数々が並ぶ。

 「チャーリー・ヴァイス」は、伊勢丹新宿店メンズ館8階のギャラリー兼セレクトショップ。放送作家の小山薫堂がテレビ番組の企画で作り上げた謎の人物という設定で、"チャラいヴァイスプレジデント(副社長)"から引用して誕生した。旅行好きで交友関係が広く、多彩な"友人"の有名人を招き様々なジャンルの展覧会やパーティーを開催している。本企画は、メード・イン・ジャパンのモノ作りを紹介する三越伊勢丹の全館イベント"ジャパン センスィズ"に合わせ、初めて他店で開いたポップアップイベント。27日には、京都・下鴨神社内で「ゴオン」メンバーと放送作家の小山薫堂らによるトークセッションを交えたディナー会を開催する(一般入場不可)。

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