第1回ミラノサローネ国際家具見本市アワード(SALONE DEL MOBILE.MILANO AWARD)の受賞者が発表された。4月にミラノ郊外のロー・フィエラで開催されたミラノサローネ国際家具見本市は今年で55回目。世界最大級のインテリア・デザイン見本市として世界中からクリエイターや家具ブランドが集結する。同見本市は、プロダクトからブースデザインまで幅広く、デザインとライフスタイルの最新トレンドの発信する目的でアワードの開催を決定。4月17日閉幕後に、今年の出展作品の中から、発想、クリエイティビティー、イノベーション、テクノロジーにおいて優れた作品やデザイナー、ブランドを選出した。審査はシルバーナ・アンニッチアリコ=ミラノ・トリエンナーレ・デザイン・ミュージアム ディレクターやエットーレ・モチェッティ=伊「アーキテクチュラル・ダイジェスト」ディレクター、ダヴィデ・ランペッロ=ミラノ工科大学教授などが行った。
アワードのカテゴリーは8つで、ベスト・プロダクトの椅子部門には「ヴィトラ(VITRA)」のジャスパー・モリソン(JASPER MORRISON)デザイン"オールプラスチックチェア"、ファーニシング・システム部門には「グラス・イタリア(GLASS ITALIA)」のピエロ・リッソーニ(PIERO LISSONI)デザイン"コモドーレ"、キッチン・セクションでは「ラーゴ(LAGO)」のダニエレ・ラーゴ(DANIELE LAGO)による"エアー"、バスルーム・セクションでは「トゥーべス・ラディアトーリ(TUBES RADIATORI)」のアルベルト・メーダ(ALBERTO MEDA)デザインの"オリガミ"が選ばれた。
ベスト・ディスプレーはデジタル技術を駆使した劇場のような空間を作り出した「カルテル(KARTELL)」が受賞。ベスト・デザイナーには「カッシーナ(CASSINA)」や「マジス(MAGIS)」などで新作を発表したコンスタンティン・グルチッチ(KONSTANTIN GRCIC)、ベスト・ヤング・デザイナーは「アチェルビス(ACERBIS)」などの新作をデザインしたジャコモ・ムール(GIACOMO MOOR)が受賞。審査員特別賞には自身のブランド「アッティコ(ATTICO)」のほか、さまざまなブランドと協業するクリスティーナ・チェレスティーノ(CHRISTINA CELESTINO)が輝いた。特別賞は建築から内装、ビジュアルまで幅広く手掛けるシモーネ・チヤルモーニ(SIMONE CIARMONI)とミゲル・ケダ(MIGUEL QUEDA)率いるCQSスタジオが受賞した。
益成恭子