ファッション

「ユイマ ナカザト」2016-17年秋冬オートクチュール・コレクション

REPORT

EXILE、レディー・ガガの衣装を手掛ける「ユイマ ナカザト」が パリ・オートクチュール初参加で見せた服は?

中里唯馬「ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)」デザイナーが、2016‐17年秋冬パリ・オートクチュール・コレクションの初日の7月3日、トップバッターでショーを開催した。日本人としては、森英恵以来、12年ぶりの参加だ。会場に選んだのは、パリ16区にあるパレ・ド・トーキョー。コンクリート打ちっぱなしの空間に観客用の席を設けず、スタンディングでショーを見せるシンプルな発表形式だ。

インビテーションには“UNKNOWN”と書かれている。ショー事前の弊紙インタビューで、「人工物が一切ない岩と氷の世界は、どこか地球外の星を訪れているかのような感覚だった」と話していたアイスランドにインスピレーションを得てコレクションを制作した。その言葉通り、光を受けて氷が反射しているかのようなプリズムを感じさせる、アクリル素材の折り紙を細かくカットしたようなモチーフをつなげ、さまざまなフォームを形成したドレスが登場した。モデルの顔はブルーのグラデーションでメイクされ、樹脂で作られたような透明の腕がドレスから伸びている。まるで血の通っていない“artificial(人工的な)”架空の世界の住人のようだ。

中里は、レディー・ガガやブラック・アイド・ピーズ、日本ではEXILEや三代目J Soul Brothersのアーティストの衣裳などでも知られるが、今回のパリ・オートクチュールへの参加は、映画俳優やセレブリティー、アーティストへ向けた、さらなる海外での市場拡大を求めて一歩踏み出したものだ。今回のファーストコレクションの海外評価が気になるところだろう。「自分の世界観を発信できれば、十分にビジネスとしての採算が取れる」と事前に話していた中里だが、23歳でクリエイション活動をスタートし、今年で31歳。勝負はまだまだこれからだ。

【関連記事】
【インタビュー】12年ぶりに日本人がクチュールに参加 「ユイマナカザト」はなぜ挑戦するのか?

LOOK

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。