茨城県北地域の6市町を舞台にした国際芸術祭「KENPO ART 2016 茨城県北芸術祭」が9月17日〜11月20日まで開催される。エリアの総面積は、国内の芸術祭の中で最大級の広さを誇る約1652平方キロメートル。チームラボや妹島和世、日比野克彦、和田永、落合陽一ら約80組のアーティストが参加し、100点を超える作品を各所に展示する。また、やくしまるえつこが公式テーマソングを制作する。
同芸術祭は「海か、山か、芸か?」をテーマに掲げ、茨城県の自然や文化、食、産業などの地域資源が持つ魅力を、アートを介して引き出し、地域活性化を図る。また、総合ディレクターに南條史生・森美術館館長を迎え、新規性や話題性のあるアーティストの起用や、海外アーティストの参加、科学技術とアートを結びつけた斬新な作品を展開する。南條館長は、「海と山の自然、歴史と生活に彩られた町の中に『驚きと感動』を誘う最先端の芸術作品を招聘し、地域に根ざした『今ここ』でなければ生まれてこない独自の芸術祭を誕生させたい」とコメント。
参加するチームラボは、岡倉天心ゆかりの地である、五浦の茨城県天心記念五浦美術館に「Nirvana」など代表的なデジタルアート作品とともに、岡倉天心を題材にした来館者参加型の作品を発表する。やくしまるえつこが手掛ける公式テーマソングは、「人類滅亡後の音楽」をコンセプトに、茨城県北地域に生息する微生物の塩素配列を組み込んだ楽曲を制作。さらに、その楽曲情報を微生物に人工合成した"遺伝子組み換え微生物"をテーマソングとして展示する。この他、イリヤ&エミリア・カバコフ、ラファエル・ローゼンダールなど約20カ国の海外アーティストも参加。さらに一般公募から選出した8作品が展示される他、大学や企業と連携したプロジェクトも実施する。
新関瑠里