パルコ(PARCO)は7月1日、仙台駅前に「仙台パルコ2」をオープンした。地下2階・地上9階の延床面積は、2万4000平方メートル。出店する84店舗のうち、東北初が38店舗、新業態が8店舗そろう。仙台駅の北側に隣接する「仙台パルコ本館」からは、徒歩5分ほどの距離だ。「オトナ 考える PARCO。」をコンセプトに、これまでのパルコとは異なる「自分のライフスタイルを快適に過ごしたい」30〜40代の"オトナ"をメーンターゲットに設定。またファッションブランドが中心に並ぶ本館に比べ、「仙台パルコ2」は、ビューティやフード、雑貨などが各フロアに充実している。
メーンフロアとなるのは、仙台駅からのデストリアンデッキに直結する2階だ。正面入り口には、右手に新業態のワインショップ「ガットワイン ヴィノスヤマザキ」や東北初のだし・調味料専門店「茅乃舎」の食品、左手に東北初の「バオ バオ イッセイ ミヤケ」や「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」、「ロンシャン」や「ケイト・スペード ニューヨーク」のファッションブランドが連なる。その他に、スイーツの「リンツ ショコラ カフェ」や「パパブブレ」、ジュエリーの「スワロフスキー」や「4℃」、靴下の「タビオ」、眼鏡の「カネコオプチカル」、ビューティの「イソップ」や「ベアミネラル」「ベキュアハニー」「カガエカンポウブティック」「オゥパラディ」などの東北初店舗を重点に置く。奥には、「マーガレット・ハウエル」と「フォーティファイブ・アール」の複合ショップが入る。
3〜5階もファッションとビューティ、フード、雑貨のブランド・業態をミックスした構成だ。中でも、東北旗艦店と位置づける「セオリー」や、ホシヤマ珈琲プロデュースの新業態「ザ モスト コーヒー」、オリジナルのハーブティーを取り扱うなどショップとヘアサロンの機能を併用した「ヘア メイク ビーハイヴ アヴェダ」、丸井が展開する「マルイのシューズ」、「グローバルワーク」や「コーエン ジェネラルストア」などのファミリー向け大型業態などが各フロアの核になる。中でも「マルイのシューズ」は、「マルイのシューズ」単体での出店は、3店舗目になるが、パルコ初出店だ。2008年のマルイ郡山店の閉店以来、東北エリアでの展開をしていないマルイにとっては、久しぶりの東北出店になる。「東北エリアでのウェブでの顧客は多いので、実際に試着できる場所を設け、さらに認知度を高めたい。また、店舗に在庫がない場合など、専用タブレットからマルイのECサイトで受注することもでき、O2O強化も図る」と話す。専用タブレットを使ったECでの購入は、店舗の売り上げに計上される仕組みだ。また、店内ではエポスカードの入会も受け付けている。6〜9階には、仙台初の最新設備を導入したTOHOシネマズが入る。
パルコの牧山浩三・社長は、「都市型を主軸とするパルコは、一つとして同じパルコはない。パルコで育ってきたオトナの皆さんに、若々しいパルコとは違う、自分たちのためのパルコとして認識してほしい。パルコを卒業させない」と話す。年間の来場者数は本館と合わせ、池袋パルコと同じ数に匹敵する計2000万人を見込み、売上高は本館の年間130億円強と合わせて、200億円超えを目標とする。