バロックジャパンリミテッドは9月、同社の主力ブランド「マウジー(MOUSSY)」と「エンフォルド(ENFOLD)」の直営路面店をニューヨークに出店し、米国市場に本格参入する。
「マウジー」の出店エリアはソーホーで、昨年9月にオープンしたトゥモローランド旗艦店の隣。近隣には「セリーヌ」や「サンローラン」「カルヴェン」「アクネ ストゥディオズ」などが店舗を構える。住所は474 ブルーム・ストリートで、店舗面積は165平方メートル。ブランドのシグニチャーであるデニムを軸に、メード・イン・ジャパン商品を中心に展開する。オープン記念として、金箔入りの和紙でデニムを包んだ桐箱パッケージでの商品提供も行う(数量限定)。
「エンフォルド」の出店エリアはウエストビレッジで、「マーク ジェイコブス」の2軒隣で、「ブックマーク」や「ケイト・スペード ニューヨーク」「マイケル・コース」などが軒を連ねる。住所は411 ブリーカー・ストリート。店舗面積は79平方メートル。
オープン日は、2017年春夏ニューヨーク・ファッション・ウイーク期間中で、「エンフォルド」が9日、「マウジー」が10日を予定している。10月にはオープン記念のイベントを計画中だ。
米国進出に当たり、4月にバロックUSAを設立。村井博之バロックジャパンリミテッド社長兼最高経営責任者(CEO)がプレジデントに就き、深澤哲人CEOと2人が役員を務める。村井社長は「日本企業の成功事例がないニューヨークでどう戦うべきか、どうして成功できないのか、謎解きに挑戦する。バロックの基幹ブランドの『マウジー』と、パリでも展示会を開き海外卸を3年前から行ってきた『エンフォルド』という、グローバル展開に親和性の高い2ブランドで、情報発信や情報収集の"実験室"という位置付けで運営していく。それらが、主力のアジア事業へも寄与すると考えている」と話す。売上高は2年で2ブランド合わせて10億円を計画。直営展開と卸売りなどで、3年後から本格的に事業拡大を目指す。
松下久美、鴨井里枝