インスタグラム(INSTAGRAM)は8月2日、従来のフィードに加え、日常のあらゆる瞬間をシェアできる新機能「インスタグラム ストーリーズ(INSTAGRAM STORIES)」を追加した。同機能ではテキストツールやおえかきツールを使えば動画や写真に文字や絵を載せることができる。さらに、投稿後24時間で消える仕組みになっており、さながらスナップチャット(SNAPCHAT)を連想させる。
フォローしているアカウントのストーリーは、フィード画面の上部に横並びで表示され、新しいものが追加されるとプロフィール写真の枠がレインボーカラーになる。それぞれのプロフィール写真をタップするとストーリーを閲覧することができ、再生中にスワイプすると次の投稿に飛ぶ。ストーリーへのコメントも送ることが可能だ。自身が投稿する場合、閲覧できる人の設定や誰が閲覧したかも確認することができる他、一部を従来のプロフィール画面に投稿することも可能。
「インスタグラム ストーリーズ」は、数十枚も撮影した中から慎重に選び、加工を重ねた"完璧な一枚"を投稿するプレッシャーからユーザーを解放し、よりカジュアルなコンテンツを投稿する機会を与える。さらに、ファッション・ウイークなどのライブイベント中の連続投稿も可能だ。雑誌のエディターはランウエイショーの各ルックを必死に写真におさめるものの、これまでインスタグラムにアップできたものはピントが合い、気に入った数枚だけ。新機能は、ユーザーにもっと頻繁、気軽な投稿や共有を促し、その結果、より多くの広告コンテンツに触れてもらうことが狙いだ。
今回のアップデートは、競合のスナップチャットがいかに勢いを増しているかを示している証拠とも言える。スナップチャット社によると、同アプリのユーザーの60%以上は毎日投稿し、1000万?2000万人がライブストーリーを毎日閲覧している。ここ数年は、ファッション界でもスナップチャットを導入しているブランドや企業が増えている。なお、2012年に10億ドル(約1020億円)でインスタグラムを買収したフェイスブック(FACEBOOK)は、13年に30億ドル(約3060億円)でスナップチャットを買収するオファーをしたものの、断られた。現在、スナップチャットの企業価値は200億ドル(約2兆400億円)に上ると考えられている。現在、インスタグラムは月間約20万人の広告主を持つ。
北坂映梨