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資生堂、円高で収益が目減り 16年1〜6月期

 資生堂の2016年1〜6月期連結決算は、売上高が4122億円、営業利益が199億円だった。決算期の変更に伴い、前年同期での比較はできないが、同じ期間で比較すると売上高が100.4%、営業利益が132.1%になる。欧州を除く全ての地域で増収を達成。現地通貨ベースの売上高は同105.5%だったものの、円高の影響で収益が目減りした。「ジャンポール ゴルチエ」のライセンス契約終了に伴う知的財産譲渡益や鎌倉工場跡地の売却益を特別利益として計上したことで、純利益は4.5倍の245億円に跳ね上がった。

 国内売上高は同105.5%の2029億円だった。「SHISEIDO」「エリクシール」を中心にした新製品の投入の他、「インテグレート」のリニューアルなどの低価格帯の強化が奏功した。シニアから若者まで全ての層に向けたプロモーションなど、マーケティング強化も貢献した。海外売上高は、アジアパシフィックと米州が現地通貨ベースでは増収、円換算では減収だった。欧州は「ジャンポール ゴルチエ」の終了によって、現地通貨ベース、円換算ともに減収になった。中国は「SHISEIDO」「クレ・ド・ポー ボーテ」「イプサ」やeコマースの成長で、現地通貨ベースで同115.5%、円換算でも同103.1%と伸びた。

 16年12月期予想は、売上高が前年の同じ期間との比較で98.2%の8480億円、米化粧品ブランド「ローラ メルシエ」のM&A や「ドルチェ&ガッバーナ」のライセンス事業開始に伴う費用の発生によって営業利益は同67.7%の300億円を見込む。足元の円高を踏まえ、従来予想から売上高を240億円、営業利益を80億円引き下げた。

中出若菜

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