香港の1?6月期の小売売上高は前年同期比89.5%の2197億3800万香港ドル(約2兆8500億円)で、1999年以来最大の下げ幅を記録した。香港小売協会によると、6月の小売売上高は同91.2%の336億7300万香港ドル(約4370億円)で、16カ月連続で前年を割る結果になった。中国本土から来る観光客の激減が一番の要因だ。
耐久消費財を除くと、百貨店商品と電化製品がそれぞれ同74.3%と最も下落幅が大きかった。また、中国本土の観光客の需要が高かった宝飾品や時計、高級贈答品も同79.6%と大きく売り上げが落ち込んだ。一方で、化粧品と薬品は同105%と好調だった。
香港市場の低迷は、市内の主要な商業地区の家賃の下落を招いている他、多く軒を並べていたラグジュアリー・ブランドに代わり、ファストファッションやスポーツウエアブランドが地区を占領するようになった。
香港小売協会のメンバーの多くは、市場の低迷は続くものの、昨年に比べると下半期は落ち着くと見ている。
TIFFANY AP
訳 北坂映梨