LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(以下、LVMH)の1〜6月期決算は、売上高が前年同期比103%の171億8800万ユーロ(約1兆9594億3200万円)、営業利益が同100%の29億5900万ユーロ(約3373億2600万円)、純利益が同106%の18億6300万ユーロ(約2123億8200万円)と増収増益だった。
部門別売上高はファッション&レザーグッズが前年同期比99%の58億8500万ユーロ(約6708億9000万円)、パフューム&コスメティックスが同105%の23億3700万ユーロ(約2664億1800万円)、ワイン&スピリッツが同107%の20億5600万ユーロ(約2343億8400万円)、ウオッチ&ジュエリーが同104%の16億900万ユーロ(約1834億2600万円)、セフォラなどのセレクティブ・リテーリングが同104%の54億8000万ユーロ(約6247億2000万円)。
地域別に見ると、売上高は米国(ハワイを除く)が同107 %と好調だった。日本は横ばいで全体の7%、日本を除くアジアも横ばいで全体の28%。とはいえ、LVMHによると、日本を除くアジアでは売り上げの回復傾向にあるという。ヨーロッパは同105%で全体の27%だった。
なお、LVMHが7月末にダナ・キャランインターナショナルをG-IIIアパレル・グループに6億5000万ドル(約663億円)で売却したことから、現在ブランドの再構築を進める「マーク ジェイコブス」についても切り捨ての噂が流れている。これに対しジャンジャック・ギオニーLVMH最高財務責任者は、「(『マーク ジェイコブス』を)売却する予定はないし、考えたこともない」ときっぱり否定した。
また、クリスチャン ディオール クチュールの1〜6月期決算は、観光客減が響き、減益だった。利益は同69%の7400万ユーロ(約84億3600万円)。同社のシドニー・トレダノ最高経営責任者(CEO)は、「来年度は新アーティスティック・ディレクターとしてマリア・グラツィア・キウリを迎えることもあり、すぐに回復できると楽観的に構えている」と述べた。
JOELLE DIDERICH
訳 山河清礼奈