ゴードン・マーチャント(Gordon Merchant)=ビラボン(BILLABONG)創設者と数々の大会で優勝経験のあるサーファーのマーク・オクルーポ(Mark Occhilupo)が来日し、逗子でトークショーを行った。
1973年にオーストラリアのゴールドコーストでビラボンを創設したマーチャントは、当時について「あの頃は、ボードショーツは機能性に欠けていた。ボードショーツを作っていた人のほとんどは、サーファーじゃなかったからだ。そこで私は、自分がサーファーのためのボードショーツを作るしかないと思い、『ビラボン』が生まれた」。サーフィンが2020年の東京オリンピックの追加種目に決定したことについて「とてもエキサイティングなことだ。サーフィンの知名度アップにもつながり、より多くの人に競技の素晴らしさを知ってもらうきっかけになると思う」とコメント。また、13歳の時にマーチャントが才能を見出し、以降ビラボンからスポンサー支援を受けてきたオクルーボは「『ビラボン』に35年以上携わってきたが、こんなにアイコニックなブランドに支援してもらい、本当に光栄だ」と語った。
昨年は人気サーフブランド「ロキシー(ROXY)」などを手掛ける米クイックシルバー(QUICKSILVER)が米連邦破産法第11条を申請し、ビラボンもスケートブランドの「セクター 9(SECTOR 9)」を売却など、サーフ系ブランドの環境は厳しい。マーチャントは「正直、今はとても厳しい。競合ブランドもたくさんある中、『ビラボン』もこの40年でさまざまなことを学んだ。一気に拡大しすぎたとも思う。しかし、今は他より強い最高経営責任者とデザインチームがいて、会社全体でチームワークを強化している。今後は改めてブランドのルーツに立ち返り、スタイルや素材へのこだわりを徹底的に追求していきたい。『ビラボン』はハードコアなサーフブランドだ。サーファーが求めるものに常に目を向け、高品質な商品を作り続ける。厳しいかもしれないが、競合がたくさんいて、お互いをライバル視している市場こそヘルシーだと思う」と語った。
なお、「ビラボン」は3月にオープンしたフレッド シーガル(FRED SEGAL)マリン アンド ウォーク ヨコハマ(MARINE & WALK YOKOHAMA)店内のサーフ ヴィレッジ アット フレッド シーガル(SURF VILLAGE AT FRED SEGAL)内にも出店している。