インテリア、食器、インダストリアルデザインなど幅広い分野で活躍する建築家のフィリップ・スタルク(Philippe Starck)が8月21日、初の香水コレクション「スタルク パリ(STARCK PARIS)」をローンチする。米国百貨店のニーマン マーカス(NEIMAN MARCUS)とニーマン マーカスの公式サイト上で先行発売する。スタルクとライセンス契約を交わしたペルフーメ エ ディセーニョ(PERFUMES Y DISENO)が製作した。
"ポー ドゥ ソワ(Peau de Soie)""ポー ドゥ ピエール(Peau de Pierre)""ポー ダイユール(Peau D'Ailleurs)"の3つのオードトワレがそろう。それぞれ40mLが100ドル(約1万100円)、90mLが150ドル(約1万5100円)だ。"ポー ドゥ ソワ"は女性用、"ポー ドゥ ピエール"は男性用、「よそ」や「遠い彼方」を意味する「エルスウェア(Elsewhere)」をイメージした"ポー ダイユール"はジェンダーレスな香りだ。
スタルクは3つの香りを、彼が考える人間の概念をベースに想像したという。特に「肌」に着目し、それぞれの名前にフランス語で「肌」を意味する「ポー(peau)」を入れている。彼にとって、肌とは魂を守るバリアだという。「真なる香水は、香りのみが全てではない。香りと肌の密接な関係を重視した」。
原材料は非公表だが、最高品質のもののみ使用されたという。"ポー ダイユール"に関しては、今まで香水には使用されたことのない成分が含まれている。スタルクは「これまでに香水で使ったことがない成分を新しく開発した。ケミカルで誰も嗅いだことがないような成分だからまだ名前もつけられていない」とコメント。現在彼は2017年に発売する第二弾を製作中で、第三弾を18年にローンチ予定だという。次のコレクションも「肌」というコンセプトの元に作っている。
スタルクはかつてピエール・カルダン(PIERRE CARDIN)のアート・ディレクターを務めた他、日本では1989年に東京・浅草のアサヒビールスーパードライホール・フラムドールや白金台のユーネックス・ナニナニ、92年に大阪・中央区のバロン・ベールの建築を手掛けた。
RACHEL STRUGATZ