小野瀬慶子クリエイティブ・ディレクターが手掛ける「シクラス(CYCLAS)」が、NYのバーグドルフ グッドマン7階の「BGレストラン」で8月10日、お披露目となるランチョンイベントを開いた。セントラルパークを望むNYらしい空間には、「エル(ELLE)」などの雑誌の編集者やソーシャライツのローレン・レミントン・プラット(Lauren Remington Platt)、インスタグラムで十数万人のフォロワーを抱えるオート・インハビット(Haute Inhabit)のレイニー・ヘダヤ(Lainy Hedaya)のような、消費の鍵を握ると評判のインフルエンサーら、今のNYを象徴するファッショニスタがゲストとして招かれた。
ランチョンでは、この日のために用意した、京都・伏見で300年以上続く造り酒屋である増田徳兵衛商店「京都・祝米純米大吟醸にごり酒」というまさに米のスパークリングとも言うべき一杯を特別に振る舞った。日本食に親しんでいるアメリカ人編集者も「もちろん日本酒は飲んだことがあるけれど、これはとっても美味しい!初めての感覚よ」と感嘆の声を挙げた。発泡にごり酒を選ぶことで、「初めての体験を共にすることで、記憶に残ってくれれば」と小野瀬クリエイティブ・ディレクター。味噌漬けのタラとライスを組み合わせて絶妙に仕上げた一皿も用意された。
「シクラス」はユナイテッドアローズ出身の小野瀬クリエイティブ・ディレクターがセレクトショップ「ザ シークレット クロゼット」を創業してから来年で10周年を迎える節目に当たり、2016年プレ・フォール・コレクションからオリジナルブランドを刷新してリスタートを切ったもの。海外展開についても、ファーストシーズンからバーグドルフ グッドマンのエクスクルーシブで取り扱われるなど、順調な滑り出しを切った。しかも、展開フロアは3階のアドバンスド・デザイナーコレクションで、1ラックながらも、「セリーヌ」「ジバンシィ バイ リカルドティッシ」「サンローラン」、日本ブランドでは「サカイ」がコーナーを構える好立地だ。カリン・ベンベヌート=バイスプレジデント、ジェネラル・マネジャーも「『シクラス』がこれからどのように成長していくのか楽しみ」と期待を寄せる。
店頭では、「シクラス」を着用したモデルによるインスタレーションを開催。さらに、セールススタッフが入れ替わり立ち替わり現れ、顧客やゲストに向けて「このパンツはライナーがついている丁寧な仕上げがいいんだ」「私はここが気にいっているの。既にパンツが売れたわよ」など、細かい部分までこだわって丁寧に作られた「シクラス」の良さを伝えていた。
海外では今秋から、シカゴのブレイクやイタリア、ドイツ、韓国、シンガポールなどでも取り扱いが始まるが、「取り扱い店舗を広げるよりも、いいお店で丁寧に取り扱ってもらうことを大事にしたい」と小野瀬クリエイティブ・ディレクター。