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初めて花をモチーフに採用したミント流の都会ガーデン
今季のテーマは“ザ・ガーデン”。ガーデンと言っても「ミントデザインズ(MINTDESIGNS)」の庭には、赤やピンクなどの色鮮やかな花は咲いていない。葉っぱの緑もない。人工的な黒や白、シルバーが中心で、造花をイメージした。意外にも、同ブランドが花をモチーフにしたコレクションを発表するのはこれが初だという。会場は、東京都江東区にある印刷製本工場をギャラリーにしたトロット・ヒューリスティック シノノメ。無機質な倉庫に現代アートを飾った空間で、「ミント」流の都会のガーデンを作り上げた。
ファーストルックは、子どもの落書きのような花を白黒でプリントしたトレンチコート。キラリと光るシルバーのシューズを合わせて、軽やかにギャラリーを歩き回る。キーカラーは水色や白に合わせた爽やかなシルバー。銀箔プリントを施したワンピースやトップスとスカートのセットアップは、涼やかで、みずみずしい雰囲気だ。また、ストライプやギンガムチェックの薄い生地をランダムに縫い合わせたドレスやコートは、糊で生地をパリパリにすることで、ハリのある押し花を表現した。さらに、巨大の花をモチーフにしたトートバッグやクラッチバッグなど、ブランドらしいユーモアあふれる小物も加えた。中盤には、2シーズン前(2015年春夏)にスタートしたキッズウエアも披露。ミニサイズの銀箔ワンピースを着た可愛らしいキッズモデルがランウエイを歩いた。
なお「ミントデザインズ」は今季、「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京」公式スケジュールで初の発表になった。「(公式で発表することは)フィーリングで決まった」と八木奈央デザイナー。噂されているパリコレ進出について勝井北斗デザイナーは「来年にはパリに行きたい」と笑顔で答えた。