REPORT
日本の素材や技術を使って描いた淡い世界
今季の「ケイタマルヤマ」のテーマは、源氏物語の一句である”あさきゆめみし(浅き夢見し)”。夢の中の世界をイメージしたような淡いパステルカラーやペールカラーを使いながら、シルクやジャカード、刺しゅうなどの日本の素材や技術を採用したコレクションを披露した。
ショーは、途中5回暗転し、各シーンに分けて構成。春の訪れを感じさせるペールトーンのジャカードのコートや、夏の始まりを予感させるネイビーのマキシワンピースなど、リラックスした雰囲気のウエアがそろう。
中盤には、白いハンカチを一枚一枚フリルのように縫い合わせたドレスや、船や魚のイラストをプリントしたシルクのパジャマなど、ウィットを効かせたアイテムが登場。また、エキゾチックなマルチカラーのレースを使ったパーカとトップス、スカートのセットアップや、スイカやグレープなどの果物をほうふつとさせるビビッドカラーのドレスも目を引いた。
また、貝殻の形や大きなスパンコールで魚をかたどったクラッチバッグなどアイキャッチなアクセサリーもコーディネートのポイントになった。さらに、ヘアアクセサリーには、江戸時代からの伝統工芸である”つまみ細工”を使用した「つまみ堂」の色とりどりのかんざしが飾られた。