2016-17年秋冬ウィメンズ・コレクションの広告ビジュアルが出そろった。デムナ・ヴァザリア「バレンシアガ」クリエイティブ・ディレクター初の広告や日本人をモデルの1人に起用した「マークジェイコブス」など、話題は盛りだくさん。ポップ界の歌姫、セレーナ・ゴメスや女優のアマンダ・サイフリッドも登場したりと華やかなビジュアルが集まった。また、ミラ・ジョヴォヴィッチをはじめとするベテランモデルと、ケンダル・ジェンナーやテイラー・ヒルなど、話題の若手モデルが多く広告を飾った。
LOUIS VUITTON
ポップ音楽界のファッショニスタ登場
ニコラ・ジェスキエール=ウィメンズ・コレクション アーティスティック・ディレクターによる5季目のキャンペーン「シリーズ5」は、彼がヒロインとして思い描くさまざまな女性を表現。中でもスター役にファッショニスタとしても注目を集めるセレーナ・ゴメスを起用し、インパクトのあるビジュアルに。
BALENCIAGA
デムナのデビュー広告は日常を表現
デムナ・ヴァザリア=クリエイティブ・ディレクター就任後初となる広告はストリートの中にある“クチュール・アティチュード”を表現。ひび割れした壁や汚れたタイルの壁を背景に、モデルが紙コップでコーヒーを飲んだり、バスを待っている様子など自然なポーズを捉えた、日常風景のようなショットがそろう。
SAINT LAURENT
新生「サンローラン」広告はモノクロでシックに
4月にクリエイティブ・ディレクターに就任したアンソニー・ヴァカレロが手掛ける初のキャンペーンビジュアルは、フレッシュな顔ぶれの15人の男女を捉えた。それぞれの個性を生かした白黒のポートレートからは、ピュアでイノセントな雰囲気が感じられる。コレクションのシーズンやメンズ・ウィメンズの設定はなく、ヴァカレロが考える新生「サンローラン」のビジョンを描いている。
LOEWE
今季もいち早くビジュアルを公開
他ブランドより早く、ランウエイショーのタイミングに公開される「ロエベ」のキャンペーンは今回もスティーブン・マイゼルとエムエムパリスとのコラボによるもの。頭がフレームからカットされたヌード男性のコンタクトプリントはマイゼルの16年の「ア・クローサー・ルック」シリーズからとり、自己内省を象徴するビジュアル。
GUCCI
日本の“デコトラ”やパチンコ店が登場
アレッサンドロ・ミケーレ=クリエイティブ・ディレクターが今季のビジュアルの舞台に選んだのは、東京のストリート。モデルは新宿や六本木と思われるネオン街をデコトラで走ったり、パチンコ店や日本家屋でしゃぼん玉で遊んだりと、ミケーレによる「グッチ」独特の、時間と空間を超えるカオスでファンタジーな世界が描かれている。
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